消化器の病気 子供の医学辞典
胃軸捻症
胃軸捻症とは
【胃軸捻症の症状】
新生児あるいは生後早い時期の乳児が嘔吐を主な症状として発症します。
その他には、便秘と腹部膨満をともないます。朝と夕方とではお腹の膨らみ方が違い、授乳後しばらくの間嘔吐します。
発症後は、最初のうちは食欲がありますが、この状態が続くと食欲も低下していきます。
まれに、乳幼児で急に苦しがり、上腹部が著しく膨満する急性型で発症することもあります。
胃潰瘍
胃潰瘍とは
【胃潰瘍の症状】
大人の病気とされていましたが、内視鏡検査の普及もあって、乳幼児にも発見されるようになりました。
吐血や下血、貧血があらわれます。腹痛が見られても、大人のように空腹時にみぞおちが強く痛むことはあまりありません。
また大人とちがい、再発したり、がんになることは少ないといわれていますが、ヘリコバクター・ピロリ(胃の中に棲んでいる細菌の一種)が検出された場合には、再発するおそれがあります。
鼠径ヘルニア(そけいヘルニア)
鼠径ヘルニア(そけいヘルニア)とは
【鼠径ヘルニアの症状】
いわゆる脱腸のことです。鼠径部(股のつけ根)にやわらかいコブがあり、痛みはありません。
男の子は、陰嚢(いんのう)が腫れて、陰嚢内に小腸が飛び出すことがあります。
女の子は、小腸だけではなく、卵巣の場合もあります。
とびだした臓器は手で押すとお腹に戻りますが、腸がヘルニア嚢の入り口で締めつけられ戻らなくなった状態(かんとん)になると、血行障害で頭痛、嘔吐、吐き気などの症状が見られます。
壊死する場合もあり、生命にかかわることもあります。
腹膜炎
腹膜炎とは
【腹膜炎の症状】
炎症が一部分であれば腹痛があり、炎症が広がると発熱や嘔吐、冷や汗などの症状をともないます。
腹部が硬くなり、指で押すと強い痛みがあります。
放置しておくとショック状態になり命にかかわります。
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